報道資料:高音質マルチチャンネルAVアンプ2機種を新発売

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Pioneer
2000年 10月 19日
パイオニア株式会社

BSデジタル放送の音声方式である「MPEG-2 AAC」対応のデコーダー搭載
「THXセレクト」規格に対応し、映画館に匹敵するハイクオリティーな音場再生を実現
高音質マルチチャンネルAVアンプ2機種を新発売

VSA-D7EX

VSA-D7EX

VSA-D6TX

VSA-D6TX

商品名型番希望小売価格(税別)発売時期販売予定台数
AVアンプVSA-D7EX125,000円11月中旬2000台/月
AVアンプVSA-D6TX88,000円11月中旬3000台/月

【企画意図】

 近年、DVDの急速な市場拡大に伴い、「Dolby Digital」や「DTS」など5.1chサラウンド音声が広く一般に普及しつつあります。また、9月1日から試験放送が開始されたBSデジタル放送では、音声方式に「MPEG-2 AAC」※が採用され、番組によってはハイクオリティーな5.1chサラウンド音声もお楽しみ頂けます。
 このようにパッケージと放送という二大メディアのハイクオリティーサラウンド化の進展により、ご家庭内においてもライブステージの感動や映画館での迫力をあますところなく再現し、包み込むような臨場感で音楽や映画を楽しめる「ホームシアター&ホームコンサートホール」※の環境が整いつつあります。
 当社がこの度導入する2モデルは、この「ホームシアター&ホームコンサートホール」システムの中核となる「マルチチャンネルAVアンプ」で、新時代のハイクオリティー&マルチチャンネルオーディオに対応する高音質技術と多彩な機能を満載しております。
 「MPEG-2 AAC」方式に世界で初めて対応するなど高音質AVアンプとして、好評を戴いておりますVSA-D10EX、VSA-D8EXの思想を発展継承し、AVアンプ市場の中核を占める中級価格帯で圧倒的な高音質・多機能を実現したモデルです。

【主な特長】

  1. BSデジタル放送の音声フォーマット「MPEG-2 AAC」対応のデコーダー搭載
  2. ルーカスフィルム社が定める「THXセレクト」規格の認定を受け、家庭内において映画館に匹敵する音場再生を実現
  3. 「マルチチャンネルステレオフォニック思想」に基づき、さらに深化を遂げた音楽再現能力
  4. 「サラウンドEX」※を家庭で楽しむために開発された「THXサラウンドEX」デコーダー搭載(VSA-D7EXのみ)など、次世代のデジタルソース、あらゆるマルチチャンネル視聴環境に対応した高品位なAVアンプです。

【VSA-D7EX、VSA-D6TXの主な特長】

1 ) BSデジタル放送の音声フォーマット「MPEG-2 AAC」対応のデコーダー搭載

 2000年末に本放送が開始されるBSデジタル放送や、それに続く地上波デジタル放送などでの採用が進む、最新音声符号化規格「MPEG-2 AAC」に対応するデコーダーを搭載。この方式で放送されるスポーツや映画等のマルチチャンネル音声番組を、臨場感溢れる音声でお楽しみいただけます。

2 ) 「THXセレクト規格」に適合し、家庭内において映画館に匹敵する音場再生を実現

 今回発売の2モデルは、米国ルーカスフィルム社が映画の制作現場であるミキシングスタジオで作られた音声と同等の効果をご家庭内で実現するために提唱している「THXセレクト規格」に対応しています。制作者の意図した音声を細部にわたって忠実に再現するために、ご家庭内での音響環境を最適に整える「THXシネマモード」*の搭載をはじめ、パワーアンプの性能や操作性にいたるまで、民生用製品で最も厳しいといわれる同規格の承認を取得しています。

*「THXシネマモード」では以下の補正処理が行われます
  1. 映画館での上映用にミキシングされたサウンドトラック音声を適正な音質バランスに修正する「リ・イコライゼーション」
  2. フロントチャンネルとサラウンドチャンネルの音をブレンドし、滑らかな音場を作り出すことで、家庭内において映画館のサラウンドスピーカー配置に近い音場を再現する「ティンバーマッチング」
  3. 左右のサラウンドチャンネルの時間と位相をわずかにずらすことで、リスニングエリアを拡大し、映画館の広がりのある音響空間を実現する「アダプティブ・ディコリレーション」

3 ) 深化する「マルチチャンネルステレオフォニック思想」に基づく高音質回路・パーツを搭載

 DVDオーディオ商品を世界で初めて発売したパイオニアが推し進めるコンセプト、それが「マルチチャンネルステレオフォニック思想」です。
 制作者が感じた音楽/音場を正確に再現するためには、ソースに含まれる情報をありのままに再生することが必要です。これを実現する手法として、ハイエンド2chオーディオで培ってきた質の高いアンプ回路をマルチチャンネルに展開し、各チャンネルを電気的にも物理的な配置にも厳密なバランスをとって使用する、これが「マルチチャンネルステレオフォニック思想」です。パイオニアはこの理想を具現化すべく、持てる技術を結集し、数々の高音質回路や厳選したパーツを搭載しました。

  1. 低損失・高リニアリィティの「ダイレクトエナジー MOS FET回路」を全5chに搭載
     低損失・高リニアリティという特性を持つ「ダイレクトエナジー MOS FET」を出力素子に使用した独自開発の「ダイレクトエナジー MOS FET回路」を全5チャンネルに搭載。音質に悪影響をあたえるエネルギーロスをおさえ、パワーリニアリティの良さとスピーカーの持ち味を十分に引き出す低負荷ドライブ性能を実現しています。
     また、素子自体を選別使用し、FETの動作条件を揃えることで、全チャンネル同一クオリティ、同一出力を実現し、チャンネル間伝送誤差の最小化を計っています。これによりピュアオーディオ(2ch)再生時でもマルチチャンネルオーディオ(5.1ch)再生時でも、明瞭な音像感・音場感を実現し、さらにAVサラウンド再生時には重量感豊かな低域再生を実現しています。
  2. ダイレクトコンストラクション&アイソレーテッドチャンバーコンストラクションによる信号経路の短縮と徹底した信号干渉の排除
     デジタルとアナログ、映像と音声といった異なる回路を分離し、信号伝達経路に沿って最短距離で配置。さらに、高剛性鋼板によるトランスアイソレーター、デジタル・シールド・プレートの採用で、DSP、パワーアンプ、電源供給の主要三ブロック間の相互干渉を極限まで低減しました。また、それぞれの鋼板をシャーシ、ボンネットに結合することで、筐体剛性を飛躍的にアップしています。
  3. ダブルレイヤード構造&トランススタビライザーによる高剛性シャーシ(VSA-D7EXのみ)
     VSA-D7EXではシャーシの剛性を高めるため、高剛性な鋼板を二枚重ねた構造を採用しています。これにより、回路ブロックの保持剛性のアップに加え、筐体の局所ひずみ、不要振動が低減します。さらにトランス下に板厚1.6mmの鋼板性スタビライザーを敷き、シャーシの局部的な応力集中を避け、圧倒的な剛性向上を達成しています。

4 ) 最新のサラウンドフォーマット「サラウンドEX」、DTS-ESに対応した「THXサラウンドEX」デコーダー搭載(VSA-D7EXのみ)

 劇場映画「スターウォーズ・エピソード1」で初めて採用され、今後の家庭用パッケージメディアの音声フォーマットとしても注目されている「サラウンドEX」を、ご家庭で楽しむための「THXサラウンドEX」デコーダーを搭載。これによりドルビーデジタル5.1ch信号をベースにサラウンドバック(L/R)を加えた7.1ch再生など、ご家庭でもサラウンドEXシアターの音響をお楽しみいただけます。加えて、DTS社が新たに開発した、DST-ES※(Extended Surround)方式にも対応しているので、これら最新のソースも再生可能です。

 * 「VSA-D7EX」に搭載されているパワーアンプは5チャンネルで、サラウンドバックを用いた6/7チャンネル再生を行う場合には、外付けのパワーアンプが必要です。

5 ) その他の特長

  1. ファンクションリネームやビデオセレクト等、操作性を大幅に向上する便利機能を搭載
    • 接続される機器に合わせてファンクション名称表示を替えられる「ファンクション・リネーム」機能
    • デジタル入力に対し、好みの外部機器が割り振れる「デジタル入力アサイン」機能
    • コンポーネント&D4入力に対し、好みの外部機器が割り振れる「コンポーネント&D4入力アサイン機能」(VSA-D7EXのみ)
    • お好みの映像をバックに音楽を楽しむことの出来る、「ビデオセレクト」機能
  2. 家庭におけるAV視聴環境を整えるオリジナルサラウンド機能
    • 映画の種類やスピーカーの数に合わせ、最適なリスニングモードが選択できる「5.1/7.1Advanced Theaterモード」(7.1はVSA-D7EXのみ)
    • ビデオテープ等のドルビープロロジックソースを、あたかも5.1chサラウンドのような立体音響で再生する当社独自の「5-Dシアターモード」
    • 小音量で映画や音楽を聞いた時に不足しがちな「迫力」や「響き」を補正し、音量を上げずに大音量で聞いている時の臨場感が味わえる「ミッドナイトリスニングモード」
    • 古いビデオテープやカセットテープの音声再生時にノイズレベルを最大20dB以上改善し、クリアな再生を実現する「マルチチャンネルDNR(Digital Noise Reduction)」
  3. BSデジタル放送の高画質をあます所なく再現するD4端子搭載(VSA-D7EXのみ)
     BSデジタル放送など将来の映像機器に対応したD4映像入出力端子、ポータブルDVDやゲーム機の接続に便利なフロントデジタル音声入力端子を装備

【VSA_D7EX、VSA_D6TXの主な仕様】

 VSA-D7EXVSA-D6TX

l




実用最大出力
(EIAJ、8Ω、 サラウンド時)
フロント130W+130W
センター130W
サラウンド130W+130W
定格出力(5ch)
(20Hz_20kHz、
0.09%、8Ω)
フロント100W+100W
センター100W
サラウンド100W+100W
周波数特性5Hz_100kHz(+0dB、_3dB)
全高調波歪率(2ch)
(20Hz_20kHz、100W、8Ω)
0.09%
ライン入力S/N比
(IHF-A)
103dB



デジタル同軸2系統、光3系統(VSA-D7EX)/同軸2系統、光2系統(VSA-D6TX)
(PCM/Dolby Digital/DTS/MPEG-2AAC兼用) Dolby Digital RF 1系統(VSA-D7EX)

AUDIO

マルチチャンネル入力

5系統(VSA-D7EX)/4系統(VSA-D6TX)
(CD, TUNER, CD-R/ TAPE1/MD,TAPE2 MONITOR) (Phono1系統=VSA-D7EXのみ)
1系統
VIDEO5系統
(DVD/LD,TV/SAT/DVD,VCR1/DVR,VCR2,VIDEO)
S_VIDEO5系統;S2対応
(DVD/LD,TV/SAT/DVD,VCR1/DVR,VCR2,VIDEO)
COMPONENT VIDEO2系統(DVD/LD,TV/SAT/DVD)_
D4 VIDEO2系統 (DVD/LD,TV/SAT/DVD)_



フロントスピーカー出力L/R2系統(+プリアウトL/R1系統)
センタースピーカー出力1系統(+プリアウト1系統)
リアスピーカー出力SL、SR各1系統(+プリアウトSL/SR1系統)
サブウーファープリアウト1系統
サラウンドバックプリアウトSBL/SBR1系統_
デジタル光2系統光1系統
  
AUDIO2系統(CD-R/ TAPE1/MD,TAPE2 MONITOR)
VIDEO4系統(VSA-D7EX)/3系統(VSA-D6TX)
(VCR1,VCR2,VIDEOMONITOR1)
(VIDEOMONITOR2=VSA-D7EXのみ)
S_VIDEO3系統(VCR1,VCR2,VIDEOMONITOR;S2対応)
COMPONENT VIDEO1系統 (MONITOR)_
D4 VIDEO1系統 (MONITOR)_


SR入出力各1系統各1系統
ACアウトレット連動2
外形寸法420(W)×173(H)×463(D)
製品質量17.4Kg16.0Kg
消費電力300W
待機電力0.6W

【用語解説】

※Dolby Digital(AC_3)
米国ドルビー研究所が開発した「ドルビーデジタル」の家庭用デジタルサラウンドフォーマットで、現在もっとも普及している映画音声方式。DVDビデオの標準音声方式として採用されており、デジタル時代の標準フォーマットとして普及が進んでいます。

※DTS(Digital Theater Systems)
米国DTS(Digital Theater Systems)社が開発した映画用音声記録方式「DTSサウンドシステム」の家庭用デジタルサラウンドフォーマットで、音声信号の圧縮比率が低く転送レートも高いため、その豊富な情報量により、精細で濃密、緊迫感のあふれる高音質サラウンド音声が再生可能です。

※MPEG_2 AAC(Advanced Audio Coding)
MPEG2オーディオの標準方式の一つで、試験放送が開始されたBSデジタル放送等、今後、日本のデジタル放送のほとんどで採用されることになっている最新の音声符号化規格。低ビットレートでかつ高音質を確保できる点が特長で、番組内容によりマルチチャンネル設定が可能なフォーマットです。

※「ホームシアター&ホームコンサートホール」
「ホームシアター&ホームコンサートホール」とは、光ディスクとワイドレンジテクノロジー等のパイオニア独自の先進技術と豊富なノウハウによって、新しい時代の音楽、映像再生を目指す、パイオニアのコンセプトワードです。

※サラウンドEX (Dolby Digital Surround EX)
ルーカスフィルムTHXとドルビー研究所が共同で開発した最新音響デジタルフォーマットで、1999年夏に上映された「スター・ウオーズエピソード1 ファントムメナス」が最初の作品。同方式は、ドルビーデジタル5.1ch信号をベースにサラウンド用左チャンネルと同右チャンネルにマトリクスエンコードされた“サラウンドバック”チャンネル音声を加えたもの。家庭用としては、4月7日にパイオニアLDCから発売された「スター・ウオーズエピソード1 ファントムメナス」のLD版が最初に対応しましたが、その後も大作中心にリリースが増加中です。「THXサラウンドEX」は「サラウンドEX」を家庭で楽しんで頂くため承認されている唯一の正式デコード方式です。

※MOS FET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)
FETは日本語で電界効果トランジスターと呼ばれています。電流の変化で動作する一般的なトランジスターとは異なり、入力インピーダンスが高く電圧の変化で動作します。また、MOS型は金属(metal)の電極、酸化物(oxide)の膜、ベースのシリコンの3層で構成されています。MOS FETの特徴はリニアな動作曲線を備え、スイッチング歪みが発生しにくい点や、連続した大電流に強く熱暴走がない点などです。そのため、高音質の高級アンプに数多く採用されています。

※DTS_ES(Extended Surround)
米国DTS(Digital Theater Systems)社が導入した最新サラウンドフォーマット。サラウンドEX同様、リアセンターに新たにチャンネルを加え、音声信号の圧縮比率が低く転送レートも高い「DTSサウンドシステム」の特長を生かし、オリジナルの5.1CHに比較し、後方の情報量が増加し、より濃密なサラウンド再生可能が可能になりました。

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