報道資料:“ARTIST−SYSTEM”など独自技術の採用で、高音質・多機能を実現した低価格MDレコーダー「MJ−D5」新発売

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Pioneer
1999年 5月 11日
パイオニア株式会社

“ARTIST−SYSTEM”など独自技術の採用で、
高音質・多機能を実現した低価格MDレコーダー「MJ−D5」新発売

MJ-D5

MJ-D5

商品名 型番 価格(税別) 発売時期 販売予定台数
MDレコーダー MJ-D5 ¥49,800 5月下旬 3,000台

【企画意図】

当社は、最新の高音質化技術や様々な機能を搭載しつつ、お求めやすい価格を実現した据え置き型MDレコーダー「MJ−D5」を新発売いたします。
 「MJ−D5」は、「ARTIST−SYSTEM」、「DIGITAL NR(ノイズリダクション)」等、当社の独自開発技術を搭載し、5万円を切る価格でありながら、高級MDレコーダーに匹敵する高音質、多機能を実現いたしました。

【「MJ-D5」の主な特長】

1 ) 原音に忠実な高音質録音を実現する“ARTIST−SYSTEM”

当社が世界に先駆けて開発した“ARTIST(Advanced Real TIme Signal Tuning)−SYSTEM”は、MDレコーダーの録音技術を根本から見直し、より原音に忠実な録音を可能した高音質録音技術です。
現在、MDは音楽信号を限られたデータ量に圧縮する必要があるため、録音時に「ATRAC」( Adaptive TRansform Acoustic Coding )と呼ばれる高能率符号化(音声圧縮)技術を使用しています。この方式は、入力された音楽信号(以下、入力信号)を高域、中域、低域の3つの帯域に分割し、人間の聴覚特性を利用した最小可聴限界特性とマスキング効果に基づいてデータを整理し、録音しています。
当社が新開発した“ARTIST−SYSTEM”は、高精度DSP(デジタルシグナルプロセッサー)を用い、マスキング特性をより積極的に可変制御する技術です。入力信号をリアルタイムに周波数分析し、それぞれの帯域において常に入力信号に最適なマスキング特性を選択するよう制御しています。例えば、入力信号に高域成分が多く含まれている場合は、高域の音楽信号に優先的に情報量を割り当てることで、原音により忠実な録音が可能になりました。
このように、限られたデータ容量を、入力信号成分の多い帯域へより多く配分することで、従来では切り捨てられていた微細レベルの信号をも逃さず、奥行感のあるクリアーな高音質録音が可能になりました。
この“ARTIST−SYSTEM”を使って録音されたディスクは、従来のATRACとの完全互換性を保っており、ポータブルやカーステレオ等、他のMDプレーヤーでも、その高音質を楽しむことができます。

2 ) 録音・再生時にノイズを自動検出し低減させる“デジタル NR(ノイズリダクション)”

当社が独自に開発した“デジタルNR”は、DSPで音楽信号を複数の帯域に分割し、音楽信号の存在しない帯域レベルを減衰させることで信号に含まれるノイズを大幅に低減する技術です。“デジタルNR”により、デジタル信号はもちろん、ノイズが多く含まれるアナログ信号でも、クリアーなサウンドで録音することを可能にしました。
同時に、“デジタルNR”を使用して録音したMDディスクは、他のMDプレーヤーでも、クリアーな高音質をそのまま再生することが可能です。
 また、他のMDレコーダーで録音したディスクも、「MJ−D5」で再生する際に、“デジタルNR”を使えば、ノイズの少ないクリアーな音の再生が可能です。

3 ) ワイドレンジ思想に基づき、40kHzまでの再生を実現する“ レガート・リンク・コンバージョン”

より自然に近い音を再生するためには、MDやCDのフォーマットではカットされている周波数20kHz以上の音の成分が重要になります。“レガート・リンク・コンバージョン”は、周波数が高くなるほど振幅が減少するという音の特性(1/f特性)に着目した技術で、可聴帯域内の信号をもとに、40kHzまでの音楽信号を再現します。これにより、自然界や楽器などが本来持っている豊かで深みのある自然な音をリアルに再生します。

4 ) 録音レベルの揃った編集を可能にする“ デジタルRECボリウム”

“デジタルRECボリウム”は、サンプリング周波数32kHZ、44.1kHz、48kHzのデジタル信号に対して、+12dBから−48dBの範囲でRECレベルの調整が可能です。これにより、CD、BS/CS、MDと幅広いデジタルオーディオソースに対して、RECレベルの揃ったMD編集が可能です。

5 ) その他の性能・機能

  • 高性能20bit“AD/DAコンバータ”
  • 24bitで信号処理する“高精度DSP”
  • 24bitの演算精度を持つ“ATRAC”
  • 時間軸(Z軸)上での信号再現性も向上させ、「信号の読み取り精度向上」の実現を目指した“ Z-コンセプト”
  • サンプリング周波数32kHz、48kHzのデジタルオーディオソースを44.1kHzに自動変換し、音質劣化のないデジタル録音を可能にする“サンプリングレートコンバータ”
  • 入力信号を検知し、自動で録音・停止する“1曲/全曲シンクロ録音”
  • 60秒または15秒単位で素早い時間サーチを実現する“タイムスキップ機能”
  • すでに記録されているネームを一時的にMJ−D5内にメモリーし、新しく録音したディスクのネームとして入力(コピー&ペースト)できる“ネームクリップ機能”
  • 曲の最後をフェードアウトし、すぐに次の曲を再生することで全曲を途切れることなく連続再生する“メドレー再生”
  • 簡単にフェードイン・アウトの録音ができる“フェード機能”
  • プログラムモードやフェードモードが可能な“タイマー再生”
  • ステレオ時の2倍(最大160分)の録音が可能な“モノラル録音対応”
  • UTOCをいつでも記録できる“UTOC WRITE機能”
  • 標準で“光ケーブル”を付属
  • 高音質を支える“極太電源コード”

【主な仕様】

サンプリング周波数 44.1kHz
再生周波数特性 8Hz~20kHz
可聴周波数範囲 8Hz~40kHz
再生S/N比 100dB
ワウ・フラッター 測定限界(±0.001%)以下
外形寸法 420(W)×105(H)×294(D)mm
本体質量 3.5kg
消費電力 13W
入出力端子 アナログ入力端子  1系統(金メッキ)
アナログ出力端子  1系統(金メッキ)
デジタル入力端子 光2系統、同軸1系統(金メッキ)
デジタル出力端子 光1系統

<参考資料>

従来のATRACによる録音特性

 

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