パイオニアは各事業所や国内グループ会社ごとに推進していた環境マネジメントシステムを統合し、国内グループが一丸となって活動できる体制を整えてきました。今後は海外グループ会社への展開も見据えて、パイオニアグループ全体の環境活動の成果をより一層高めていきます。
環境保護活動体制
パイオニアは、1991年に環境保護活動を統括する「パイオニア環境保護推進委員会」を発足させ、環境問題に対する取り組みを検討し、グループ全体で活動する体制を整えてきました。2006年には組織横断的に製品に関わる環境保護活動を統括する「パイオニアエコプロダクツ委員会」を発足させ、現在の2つの委員会体制を敷きました。これらの委員会が縦串と横串となり、事業所と製品の2つの切り口から環境保護活動を展開し、パイオニアグループ全体の環境保護活動を推進しています。
環境マネジメントシステム
パイオニアは、国内及び海外の事業所で国際規格ISO14001にもとづく、「環境マネジメントシステム」を構築し環境保護活動を展開しています。
環境監査と気づきの創出
環境マネジメントシステムの有効性の確認と継続的改善を図るため、事業所単位で定期的に「内部環境監査」を実施しています。2011年3月期の国内パイオニアグループでは、約100名の内部環境監査員が活動しています。また、これらの内部環境監査と外部審査で指摘や気づきのあった問題点や改善点に対し、グループ内へ水平展開するとともに、適切な対策を実施して活動の向上に努めています。
外部審査による主な結果
パイオニア株式会社と国内グループ会社は、環境マネジメントシステムの国際規格ISO14001において、国内全事業所を統合した認証を2009年9月に取得しました。2010年7月に実施した外部審査において、改善の機会が6件指摘され全事業所で情報を共有して活動のレベルアップを図っています。
統合環境マネジメントシステム
地球温暖化対策を中心に環境保護活動が重要性を増す中、より活動の成果を上げていくために、パイオニアグループでは環境経営を効率的かつ強力に推進しています。2007年8月に、パイオニア株式会社の全事業所(本社、川越事業所、川崎事業所、総合研究所)における、ISO14001環境マネジメントシステムを統合しました。この統合により、事業所および全社でPDCA※を確実に実施し、より高度な目標に向かって組織一丸となった活動を展開しています。さらに2009年度には、国内グループ会社へその範囲を拡大しました。これを機に、パイオニアグループの環境方針を統合環境マネジメントシステムの方針として統一し、将来は海外グループ会社への展開も見据えて、パイオニアグループ全体の環境保護活動の成果をより一層高めていきます。
※PDCA : P(Plan:計画)、D(Do:実行)、C(Check:評価)、A(Act:改善)の略です。
ISO14001認証取得事業所・会社一覧(2011年3月現在)
【日本国内】
- パイオニア(株)本社
- パイオニア(株)川越事業所
- 東北パイオニア(株)天童本社工場
- 東北パイオニア(株)米沢事業所
- 東北パイオニア(株)FA事業部(天童南事業所)
- 最上電機株式会社
- ティーエスイー株式会社
- パイオニアマイクロテクノロジー株式会社
- パイオニアコミュニケーションズ株式会社
- 十和田パイオニア株式会社
- パイオニア興産株式会社
- インクリメント・ピー株式会社
- パイオニアサービスネットワーク株式会社
- パイオニアマーケティング株式会社
- パイオニアソリューションズ株式会社
- パイオニアシステムテクノロジー株式会社
- 株式会社パイオニアメディアクリエイツ
- 株式会社テクノアクセス
- 株式会社フクイン
- パイオニアウェルフェアサービス株式会社
- 株式会社パイオニア エフ・エー
- 株式会社テクニカル オーディオ デバイセス ラボラトリーズ
- パイオニアファインテック株式会社
- パイオニア販売株式会社
- パイオニアデジタルデザイン&マニュファクチャリング株式会社
- テックエキスパーツ
- パイオニア労働組合
- パイオニア企業年金基金
- パイオニア健康保険組合
【北アメリカ】
- PIONEER NORTH AMERICA,INC. [PNA]
- PIONEER AUTOMOTIVE TECHNOLOGIES,INC. [PAT]
- PIONEER ELECTRONICS OF CANADA,INC. [POC]
【中南米】
- PIONEER DO BRASIL LTDA. [PBL]
- PIONEER SPEAKERS,S.A.DE C.V. [PSSA]
【欧州】
- PIONEER EUROPE NV [PEE]
- PIONEER GB LTD. [PGB]
- PIONEER ELECTRONICS DEUTSCHLAND GMBH [PED]
- PIONEER FRANCE SAS [PFS]
- PIONEER ITALIA S.P.A. [PEI]
- PIONEER BENELUX BV [PEB]
- PIONEER DENMARK A/S [PDS]
- PIONEER NORGE A/S [PEN]
- PIONEER SCANDINAVIA AB [PES]
- PIONEER ELECTRONICS IBERICA SA [ESP]
【アジア】
- PIONEER ELECTRONICS ASIACENTRE PTE.LTD. [PAC]
- PIONEER TECHNOLOGY(MALAYSIA)SDN.BHD. [MPT]
- PIONEER MANUFACTURING(THAILAND)CO.,LTD. [PTM]
- TOHOKU PIONEER(THAILAND)CO.,LTD. [TPT]
- TOHOKU PIONEER(VIETNAM) CO., LTD. [TPV]
【中国】
- PIONEER CHINA HOLDING CO.,LTD. [PCH]
- PIONEER TECHNOLOGY(SHANGHAI)CO.,LTD. [PSG]
- SHANGHAI PIONEER SPEAKERS,CO.,LTD. [SPS]
- PIONEER ELECTRONICS (SHANGHAI EXPORT ZONE) ,CO.,LTD. [PGE]
- PIONEER TECHNOLOGY(DONGGUAN)CO.,LTD. [PTD]
- DONGGUAN MONETECH ELECTRONIC CO.,LTD. [MND]
- MOGAMI(DONGGUAN)ELECTRONICS CO.,LTD. [MDE]
- PIONEER(HK)LTD. [PHK]
【オセアニア】
- PIONEER ELECTRONICS AUSTRALIA PTY.LTD. [PTY]
環境会計
パイオニアは1999年10月から、環境会計の集計を続けています。集計範囲は、国内、および海外のISO14001認証を取得している、事業所および子会社としています。今後も企業の環境保護活動における重要なツールとして、環境会計を集計し、公表していきます。
パイオニア環境会計ガイドライン
パイオニアは、環境省発行の「環境会計ガイドライン2005年版」をもとに、「パイオニア環境会計ガイドライン」を制定しています。その中で便宜上、環境投資を定額償却5年、効果5年と定めています。環境投資の計上は、当社の環境会計元年である1999年以降に発生したものを対象としています。グリーン購入については主に、環境配慮した時としない時の比較が可能で、なおかつその差額が顕著な項目に絞り計上しています。人件費については、環境専任部門は100%計上し、それ以外の環境活動については按分か、または時間×賃率により計上しています。経済効果については、リサイクル売却利益やコストの節約(電気代や廃棄物処理費用、環境負荷物質測定費用などの節約)を計上していますが、いわゆる「みなし効果(リスク回避によるもの)」は計上していません。
2011年3月期の集計結果
2011年3月期の環境会計は、投資額90百万円、費用額1,201百万円、経済効果176百万円となりました。また、環境に関する投融資※の実績はゼロでした。
※環境に関する投融資・・・環境配慮促進法における環境に配慮した投融資
環境コスト
| 分類 | 内容 | 主な取組の内容 | 2010年3月期 | 2011年3月期 | ||
|---|---|---|---|---|---|---|
| 投資額 | 費用額 | 投資額 | 費用額 | |||
| 事業 エリア内 コスト |
1.公害防止コスト | 排水処理、管理、水質分析、煤煙処理など | 10 | 201 | 36 | 81 |
| 2.地球環境保全コスト | 省エネ関連(太陽光発電、デマンドコントロール、インバータ制御、電力測定システム導入などの減価償却) | 47 | 152 | 0 | 129 | |
| 3.資源循環コスト | 廃棄物処理費用、リサイクル費用 | 0 | 152 | 0 | 122 | |
| 上・下流 コスト |
生産・サービス活動に伴って上流又は下流で生じる環境負荷を抑制するためのコスト | 脱発泡、EDX装置導入、グリーン調達、グリーン購入 | 0 | 76 | 0 | 31 |
| 管理活動 コスト |
ISO14001認証取得や維持費用、教育・啓発に必要なコスト、広報活動 | ISO認証取得や維持、環境専門組織の人件費等教育啓発に必要なコスト、広報活動、清掃活動 | 8 | 509 | 0 | 264 |
| 研究開発 コスト |
研究開発活動における環境保全コスト | 環境の要素が含まれる技術開発のためのコスト(高性能有機EL素子、超高密度ストレージなど) | 244 | 802 | 54 | 440 |
| 社会活動 コスト |
社会活動における環境保全コスト | 環境保全の自発的活動(ゴミゼロ運動など)や環境団体への寄付金 | 0 | 17 | 0 | 12 |
| 環境損傷 コスト |
環境損傷に対応するコスト | 自然修復のための費用、賠償金、保険金など | 0 | 0 | 0 | 123 |
| 合計 | 309 | 1,909 | 90 | 1,201 | ||
経済効果
| 経済効果金額 | |||
|---|---|---|---|
| 分類 | 主な取組の内容 | 2010年 3月期 |
2011年 3月期 |
| 1.環境保全による効果金額 (省エネ、公害防止など) |
省エネ設備購入や更新による節約などによる電力削減 | 194 | 85 |
| 2.資源循環による効果金額 (省資源、リサイクル、廃棄物処理など) |
廃棄物処理費用の削減 | 53 | 46 |
| 有価物売却益 | 23 | 31 | |
| 3.上下流効果金額 (調達、生産、物流、グリーン購入) |
部品単価削減、物流費削減、グリーン購入効果 | 14 | 14 |
| 合計 | 284 | 176 | |
環境リスクマネジメント
厳しい自主管理基準
万が一、事業所で何らかの事故が起き、環境汚染を周囲に及ぼすような事態が生じると、周辺住民はじめ多くの関係者に損失とご迷惑を与えかねませんし、修復には多大な時間とコストを要します。こうしたリスクを事前に回避するため、パイオニアは、法律で定められた基準よりもさらに厳しい自主管理基準を設け、法律の基準値を超えることを未然に防止しています。
2011年3月期の国内事業所における法令違反は0件でした。各事業所に寄せられた環境関連の苦情、要望は1件で、産廃業者からの分別に関する内容でした。閉鎖事業所において、土壌汚染の調査を行ったところ、有害物質による汚染が検出され、指定区域に登録されました。今後形質変更時に除去する予定です。
緊急時対応訓練の実施
事故が起きた場合、環境への影響が大きいことが予想される設備(重油タンク等)については、起こりうる事故を想定した緊急時対応訓練を実施しています。また、その影響をただちに最小限にするための対策を実施するだけでなく、事業所が立地する自治体へすみやかに報告する体制を整えています。
2011年3月期の国内事業所における緊急事態の発生はありませんでした。
PCBの管理を徹底
PCB(ポリ塩化ビフェニル)は、過去に電力用のトランスやコンデンサーに広く使用されていました。PCBは難分解性の化学物質で、ストックホルム条約(POPs条約)で製造、輸入が禁止されています。使用済みのPCB含有機器については、2016年までに処理が義務付けられており、計画的に処理が進められています。2011年3月期における処理、保管状況は、処理済みが4台、保管中が31台となっています。
PRTRによるリスクマネジメント
日本では、2002年3月期実績よりPRTR法に基づくデータの届出が開始されました。パイオニアグループでは、この法律に従って事業所毎に実績を集計・管理するとともにデータを都道府県へ報告しています。また、これらのデータを活用し、環境リスク管理のレベル向上と環境負荷低減に取り組んでいます。





