パイオニアは、RoHS指令※1より厳しい当社独自の部品・材料などの調達基準を制定し、日本向けはもちろん、全世界に出荷するすべての製品について環境負荷物質の削減を推進しています。パイオニアグループでは、RoHS指令について、2005年の新製品からすべての対応が完了しています。また、REACH規則※2への対応として、調達部材に含まれる高懸念物質の管理や構成物質データの把握を行う体制を構築しています。
※1)電気・電子機器に含まれる特定有害物質の使用制限に関する欧州連合(EU)の法律。鉛、水銀、カドミウム、六価クロム、PBB、PBDEの6物質群の使用が禁止されている。 ※2)全ての化学物質を登録し、有害性、製造量、用途、残留性などの点から環境や生物に与えるリスクを管理するEUの法律。
蛍光X線分析装置によるEHS※確認
蛍光X線分析装置により有害物質を厳密にチェック製品に含有される化学物質については、グリーン調達を通じて有害物質を製品に入れないよう活動を進めています。そのひとつとして、パイオニアグループ各拠点で蛍光X線分析装置を導入してEHS含有の有無を分析しています。部品に含まれる環境負荷物質について、取引先から提供される情報に加え、パイオニア社内でもこの分析装置により、部品を解析することで、信頼性を高めています。
※Environmental Hazardous Substancesの略。環境負荷物質。
オープンハウスを開設 EHS分析で取引先を支援
蛍光X線分析装置川越事業所は、部品等に含まれるEHSを分析する蛍光X線分析装置を設置したオープンハウスを開設しました。同事業所は2003年4月以来、新規採用部品(検定部品)すべてにこの分析装置によるEHS測定を開始しています。この装置は、高価な上、導入後のランニングコストも発生するため、中小の取引先が導入する際、費用負担が大きくなり、独自に分析・検査が難しい場合があります。そこでパイオニアは、川越事業所に開設したオープンハウスで、分析装置、場所、ノウハウを無償で提供することで、中小の取引先の費用負担を大幅に軽減しながら、EHS削減・全廃に向け、グループと協力会社一体になった取り組みを行っています。
揮発性有機化合物の低減
揮発性有機化合物(VOC※)分析室を設置
恒温槽(前処理)
高速液体クロマトグラフ分析装置川越事業所は、カーエレクトロニクス製品からのVOCの微量放散を分析するため、設備を2005年9月に整え運用を開始しました。これは2007年4月の新型乗用車から始まった日本自動車工業会のVOC自主規制などに対応したものです。分析室には、恒温槽、高速液体クロマトグラフ分析装置(HPLC)、ガスクロマトグラフ質量分析装置(GC-MS)などが設置され、常時安定した分析ができるようノウハウの蓄積に注力しています。社内での分析が可能になったことで、問題発生時のレスポンスが向上し、また企画、開発、生産の一貫したプロセスの中でVOC低減の方策を検討していけるようになりました。その他、分析コストの削減、また発表前の製品に関する機密漏洩のリスク排除の観点からもメリットがあります。今後は、分析から得られたノウハウについて、ホームエレクトロニクス製品への展開や部品サプライヤーへのフィードバックなど、さらなる改善に向け活用していきます。
※Volatile Organic Compoundsの略。常温常圧で大気中に容易に揮発する有機化学物質の総称であり、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、トルエン、エチルベンゼンなど産業界で広く使われている。シックハウス症候群や光化学スモッグの原因となる。
ユニットサブウーファーのVOC放散量の低減
車載用スピーカーを設計生産する東北パイオニアでは、ヘキサンや酢酸エチルなどの有機溶剤を廃し、無溶剤化したVOCフリー接着剤を新たに開発し採用しました。これにより、VOC放散量が大幅に削減され、さらに乾燥時間も12分の1に短縮されて生産効率も向上しました。この他、製品からの放散量削減だけでなく、工場からのVOC大気排出量の削減や、ラインでの有機溶剤臭が減ったことによる作業環境の改善などさまざまなメリットをもたらしました。スピーカーにとって接着剤は音質への関与が大きい部材であり難しい面もありましたが、VOC測定装置を導入し、実測と試聴を繰り返し行い高音質と環境の両立を図りました。
VOC フリー接着剤採用(車載用)ユニットサブウーファー TS-W3010
ガスクロマトグラフ質量分析装置(GC-MS)製品情報はこちら





