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研究開発

技術解説

第5章 MPEG-7

5.1 概要

MPEG-7は1996年に活動が始まっている。正式な名称は「マルチメディアコンテントの記述インターフェース」(Multimedia Content Description Interface)である。
MPEG-7はこれまでのMPEG-1/2/4と全く目的が異なっている。MPEG-1/2/4がビデオやオーディオの圧縮符号化を目的としているのに対し、MPEG-7はMPEG-1/2/4と同様にビデオやオーディオなどのマルチメディア・コンテンツを対象とはしているが、これらを有効に検索するための記述子の標準化を目的としている。ただしコンテンツの特徴量抽出の技術や、検索エンジンの構成についてはMPEG-7の標準の対象外である。特徴量抽出や検索エンジンの技術はそれぞれ個別に世界中の技術者によって発展されるであろう。個別に開発された特徴量抽出の技術が、これまた個別に開発された検索エンジンに容易に入力できるよう、MPEG-7は標準的な特徴量の記述子セット提供する。これがMPEG-7の正式名称「マルチメディアコンテントの記述インターフェース」たるゆえんである.

具体的には以下のことを標準化する。

  • 記述子(Descriptor):属性とその表現値
      例:[属性] 色 → [表現値] 赤、青、黄、...
         [属性] 形 → [表現値] 四角形、三角形、丸、立方体、球、...
  • 記述スキーマ(Description Scheme):色や形のような単純な属性ではなく、記述子より高位の属性をあらわす。形式的には記述子を組み合わせた構造体が記述スキーマであると考えられる。。
      例: "車"という属性は、"色"と"形"の属性を持つ。
  • 記述定義言語(Description Definition Language):
    記述スキーマ、記述子を定義するための言語。99年の評価テストの結果をみる限りでは、XMLの拡張の方向で標準化が行われそうである。

今後人々は放送、CATV、インターネット、DVDなどの蓄積メディアetcと、様々な経路を通して簡単にマルチメディア・コンテントを入手できる時代になるだろう。これら膨大なコンテンツは例えばホームサーバのようなシステムに蓄積される。そして気が向いたときに好きなコンテンツを楽しむことができる。コンテンツの数が少ない間は、個人の管理で十分に整理され、目的のコンテンツの探索も容易である。しかしその数が膨大になるにつれ、個人による管理が追いつかなくなる。この時誰しもがホームサーバによりコンテンツが自動的に管理されることを望むであろう。コンテンツの特徴量を抽出し、MPEG-7により属性を記述し、必要時には検索エンジンにより検索することが、ホームサーバには期待される。これが実現されれば、人々はコンテンツの整理という煩わしさから開放され、コンテンツを楽しむことだけに専念できる。このように考えてくると、今後のMPEG-7の役割が大変重要であろうことは想像に難くない。

5.2 スケジュール

MPEG-7の標準化のスケジュールは以下のとおりである。

1998年10月  Call for Proposals
1999年2月  評価テスト
1999年12月  Working Draft
2000年10月  Committee Draft
2001年2月  Final Committee Draft
2001年7月  Final Draft International Standard
2001年9月  International Standard