carrozzeria

イベント

審査員講評

麻倉 怜士先生

オーディオビジュアル評論家。デジタルメディア評論の第一人者として名高い。第1回より審査員を務める。

麻倉 怜士先生

審査担当部門

  • カロッツェリアXシステムクラス(ディーラーカー/ユーザーカー部門)

入賞者の皆様おめでとうございます。今回も非常にむずかしい課題曲でした。プロコフィエフは攻撃こそベスト。上位入賞者は豊かな情報量に加え、小さくまとまることのない積極的な音作りが光りました。演奏者の意図を汲み取ることはもちろんですが、そこから一歩進んで独自の表現力も問われるということです。

潮 晴男先生

オーディオビジュアル評論家。雑誌などの幅広い執筆活動を行う一方で映画などの音楽監督にも携わる。第11回より審査員を務める。

潮 晴男先生

審査担当部門

  • ピュアコンポシステムクラス(ディーラーカー/ユーザーカー部門)
  • 内蔵アンプシステムクラス(ディーラーカー/ユーザーカー部門)
  • サイバーナビシステムクラス(ディーラー・ユーザー混合部門)

私が主に審査を担当したピュアコンポシステム/内蔵システムクラスでは、システム上の制約があるなかで、一生懸命音作りに励まれている参加者の皆様の姿が印象的でした。ワンメイクレース的な争いは熾烈を極めましたが、その差は本当に微妙です。今回は惜しくも選に漏れてしまった方も、心機一転して再出発をしてほしいと思います。

小原 由夫先生

オーディオビジュアル評論家。エンジニアの経歴を持ち、システムの追求を怠らない実践派として有名。第9回より審査員を務める。

小原 由夫先生

審査担当部門

  • ピュアコンポシステムクラス(ディーラーカー部門)
  • 内蔵アンプシステムクラス(ディーラーカー部門)
  • カロッツェリアXシステムクラス(ユーザーカー部門)

今回の審査を通じて素直に感じたのは、参加者の皆様のボリューム設定が慎重すぎることです。審査したクルマの半分以上で指定ボリュームが小さいと感じました。これはおそらくダイアン・リーブスとプロコフィエフの音量差を懸念されたからではないでしょうか。特にプロコフィエフは非常に困難なソースで、音を追い込んでいくと気持ちまで沈んでしまうほどですが、その沈んだ先に晴れ晴れとして見えてくるのがプロコフィエフの世界観だと思います。音楽に対する読解力を高めて臨んでください。

長谷川 教道先生

オーディオビジュアル評論家。その高い見識で幅広い分野で活躍している。第4回より審査員を務める。

長谷川 教道先生

審査担当部門

  • カロッツェリアXシステムクラス(ディーラーカー部門)
  • 内蔵アンプシステムクラス(ユーザーカー部門)
  • サイバーナビシステムクラス(ディーラー・ユーザー混合部門)

プロコフィエフはサウンドステージがどのように作られているかを重視しました。これはタイムアライメントをどう考えるかという問題でもあります。音数が非常に多いこの楽曲は、情報量をいかに拾い上げるかが勝負でした。フロント3ウェイ+サブウーファーだと音源は7つあり、池に石を投げたときと同じようにできる波形の乱れを整えてやる。タイムアライメントを調整することで情報量も上がってくるのです。今後、オーディオ機器が進歩すれば、こうした作業はより重要になってくると思います。

傅 信幸先生

ピュアオーディオ評論家。精力的な講演活動にファンも多い。第2回より審査員を務める。

傅 信幸先生

審査担当部門

  • カロッツェリアXシステムクラス(ディーラーカー部門)
  • ピュアコンポシステムクラス(ユーザーカー部門)

今回の課題曲はクラシックもポップスも大変だったと思います。ポップスのベースは馴染みのない特殊な奏法ですが、それを理解しなければ表現はむずかしいでしょう。自分のなかに参考となるリファレンスをどの程度もっているかが鍵です。クラシックに関してはその激しさのあまりつい音を立てがちですが、短調が中心の曲ですからそこに落とし穴があったかもしれません。経験豊富な上位陣に対して下克上を果たすような新しい力を期待しています。

和田 博巳先生

オーディオ評論家。伝説のロックバンド「はちみつぱい」のベーシストとして活躍後、フリーの音楽プロデューサー業を展開。第16回より審査員を務める。

和田 博巳先生

審査担当部門

  • ピュアコンポシステムクラス(ディーラーカー/ユーザーカー部門)
  • 内蔵アンプシステムクラス(ディーラーカー部門)

私が審査を担当したクラスは、モータースポーツでいうワンメイクレースに近い状態。ドライビングテクニックが勝敗を決める争いでした。その差はほんのわずか。その違いを聞き取るのは大変な作業でした。そのなかで何台かは光るものを持っていて、血の通った音を聞かせるシステムがあり、中身の濃い暖かみのある音を聞かせてくれたのが印象的でした。最終的に音を作り上げるのはシステムではなく「人」だということを再認識しました。